ZORKI-4


レンズは、インダスター5cm f3.5

オマケがイッパイ、クラスノゴルスキー!

 氷点下20度という気温の世界は、温暖な地に住む小生には到底想像外の世界で、経験したくもあるが、このだらけきった躰はそれに耐えきれないであろう。
 数年前、妻がモスクワ経由でエジプトへ旅行した際、トランジットでモスクワに一泊したとき、その日の気温が氷点下21度だったそうだ。それは、彼女にとっても初めて経験する気温で、一瞬のうちに瞼は凍るし、鼻水も凍る、呼吸の度に肺は痛むはで、とても辛かったと話していた。
 1957年製のこのソ連製(ソビエト共産党が全てを掌握していた時代)カメラは、そんな過酷な環境の地でも平然として写 真が撮れることを、前提に作られたのだろうか。
 ロシア語を解さないので、よく分からないが、軍艦部に表記された文字は「ゾルキー」と発音するらしい。
 完全な機械式カメラで、操作をしてみると内包されたギアやカムの感触がノブやリングに直接手に伝わってきて、何とも心地がよい。
 フィルムの装填は裏蓋が底板と共にそっくり外れるのでコツも慣れもいらず簡単に出来る。先ず、フィルムを巻き上げるが、ノブを半分くらい巻き上げたあたりからシャッターチャージのバネにエネルギーを蓄えるため、回転が徐々に重くなる。このあたりの感触はどんな幕速度を選択しても、確実に作動してくれそうで頼もしい。
 直径が小さく、角の鋭いローレット加工のせいもあるが、連続して何回も巻き上げていると親指の腹に水膨れができる。
 巻き上げが完了したら、速度を設定するが、高速側は1/1000秒まで切れるので、ISO100フィルムを詰めていても露出の選択幅が拡がる。
 次にシャッターボタンを押してみて驚いた、というより感動した(小泉総理の感動とはニュアンスがかなり違うが)。
 今更ながら何をそんな稚拙なと、お笑いになる諸先輩も居られると思うが、これまでレンジファインダーのフォーカルプレン機を使った経験がなかったので、ミラーショックのない(ミラーが無いのだから当たり前の話だが)このような歯切れのよいレリーズの感触を知らなかったのである。
 そしてカシャッと小気味よい音と共に切れるシャッターは、まさに「shot(撃つ)」という英語での写真撮影の表現がピッタリの感覚である。写真を撮ると言うより捕るっていう感じかな。
 以前から写真を撮ることを、英語でショットと表現するが何かそぐわないなぁと思っていたが、このソ連製カメラを使ってみて納得できた。この辺の脈絡は何とも変だが、納得してしまった事なので読み流して戴きたい。
 実はこのカメラ、等倍のファインダーを覗いてみたいと言うことが動機で購入したものだ。手持ちの機材では、50%から大きくても85%で常用しているレンズシャッター機は大体6、70%前後で等倍の見えは経験がない。
 で、そのファインダーだが、これがやはりすこぶる良い。
 明るくて、歪みがなく、すごく気持ちのいいファインダーだ。若干青味がかることを除けば全く肉眼で見ているのと同じ、というより視度調整をピシっと合わせると1割くらい大きく見える。
 従ってピント合わせが非常に楽で、自然な感じで写真が撮れる。購入価格(レンズ、ボディ、ケース、取説付きで¥18,000だった)からすれば、このことだけで充分元が取れているのに、前段の操作性やレリーズフィーリングなど、これでもかというほど、おまけを付けてもらって大いに得した気分にさせてくれるカメラである。


左の巻き戻しレバーには、同軸で視度補正レバーがある。


ファインダー接眼部、小さな窓で瞳を目一杯近づけることを強制されるが
等倍の見えは素晴らしい。

ZORKI-4の主な仕様

製造会社 クラスノゴルスク機械工場
カメラ形式 35mmフォーカルプレーンレンジファインダーカメラ
シャッター 布幕横走りフォーカルプレーン式  B・1秒ー1/1000秒

マウント

M39 Lマウント
ファインダー 等倍の一窓式
発売年度 1956年
露出計 なし
焦点調節 二重像合致式
主な特徴 バルナック型ライカの非実用的な箇所を改良した最も使いやすいライカコピー機

ZORKI-4を使ってみました。

初めてカラーネガフィルムの自家現像を試みました。
使用した薬剤は「LPLの現像キット」。
緊張の第1回目ですが、何とか発色していたのでほっとしました。

このような場合、彼女は料理の内容を、彼氏は右端の値段を読んでいますネ。
ひとしきり見た後、彼が彼女の腕を引っ張って立ち去りました。
この店、ちょっと高いんです。


鎌倉・建長寺の仏様です。恐ろしく薄暗かったので、開放です。


これも開放、もう一段シャッター遅くするべきでした。

今回は、カメラやレンズのテストではなく、カラーフィルムの自家現像ということでアップしました。
現像手順はモノクロとさほど変わりなく、格別コツなどはないように思います。
何の経験もない私のような者でも、とりあえず第1回目から発色させることが出来ましたので
皆さんもぜひ挑戦してみてください。以外と簡単でした。

一覧へ戻る