mamiya Universal Press

ハトが出るカメラ
 このカメラは、通常アマチュアの方は殆ど使うことはないでしょう。カメラのジャンルで言うと「プレスカメラ」というカテゴリーで、名前からすると、報道写真用に造られたのでしょうか、由来はよく分からないのですが。
 その昔、観光で景勝地などに行くと地元の写真屋さんが滝や社寺をバックに簡単な雛壇状のステージを作り、団体さんを並べて「ここから鳩がでますヨー」なんて言いながら、このカメラで写真を撮っていたのを憶えています(私も何度かそこに納まったことがあるので)。
 その地元の写真屋さんがこのカメラを好んで使っていた理由はごく簡単。ブローニーの6×9版というサイズは100ミリを付けても相当にワイドでかなり大人数の団体さんでも容易に写し納めることが出来るのです。
 ちなみに35mmフィルムの縦横比と同じ2:3で、相当ワイド画面であることが分かります。
 我々が普段おなじみの35mmフィルムもネガで撮って通常のL版(サービス版)でプリントしてもらうと左右が相当カットされていて、あまりワイドな感じがしませんが、リバーサルを使って画面全体を眺めてみると、その2:3のワイドさがよく分かると思います。
 その観光写真屋さん御用達のカメラが私の手元にある理由は、写真の師でもある写真家がスタジオでテスト用のポラロイドを撮るのに永年使っていたものを譲り受けてきたもので、私のようにヘナチョコスナップばかり撮っている人間には少し手に余るかなと思いましたがブローニーの6×9版は、それはもう魅力的なフィルムサイズであるのでチャンスを待って壮大な風景写真でも撮ろうと思って戴いてきてしまいました。
 このカメラ、レンズ、ボディ、グリップ、フィルムバック部と4つに分割でき、その全てがシンプルでかなり丈夫に出来ています。
 また小型軽量化するための小細工など一切無いので、設計にも無理が無く非常にスムースに操作できることも特徴の一つです。さすがプロの道具という感じ。
 それ故、スタイルはご覧の通り、重量に至っては2kg近くありますね。いくらハンドグリップが付いているとはいえ、とてもじゃないが、手持ちでブラブラ出来るような代物ではないのですが、重いカメラに加えて重い三脚(このカメラでは最低でも3キロ以上の三脚でないと支え切れません)を持ち歩くのは更に苦痛。ここは手持ちで頑張っちゃいましょう。
 撮影に際しても120ブローニーフィルムで8カットしか撮れず、小生のようにプアーなアマチュアとしては段階露光などの贅沢は許されず一発即決の真剣勝負。
さぁ〜、何処へ持ちだそうかなぁ・・・。
 ということで肉体・精神共にストレスが掛かるカメラですが、撮ったポジはさすが6×9版、そのままでも充分鑑賞に堪える迫力がありますね。
 レンズはこの127mm1本しかないのですが、描写は極々自然でありのままを再現してくれ、発色も変に偏りが無く全くといっていいほどクセが感じられません。見方によっては面白みはないのですが、プロにとっては(特にブツ撮りの場合)このことが非常に重要らしいのです。


Universal Pressの主な仕様
発売年度・価格 1971年 61,000円(127mm f4.7レンズ、グリップ付)
レンズマウント 専用バヨネットマウント
シャッター SEIKO S型 B・1秒から1/500秒、シャッターチャージは手動
ファインダー 採光式ブライトフレーム、パララックス自動補正、100,150,250mmレンズ用フレーム切り替え式
焦点調節 二重像合致式距離計連動または、ピントガラス方式
レリーズ グリップのケーブルレリーズまたは、直接レンズのシャッター部のレバーで行う
大きさ・重さ 幅121・高さ167・奥行き114mm 1,890g
主な特徴 マミヤプレスシリーズの最終型

本機での作例です、クリックをすると大きな画像になります。

HIROさんの報告

一覧へ戻る