ZEISS BOX-TENGOR

日本人が嫌いなカメラ

 写友の先輩、静岡のkanさんからツァイスのボックステンゴールをお借りするチャンスに恵まれました。
 ベス単などのクラップカメラと共にボックスカメラにも興味があるのですが、未だに縁と円がなく手にしたことがありませんでした。

 日本のカメラメーカーはほとんどボックスカメラを造った形跡がありませんが、これはどうゆう事でしょう、日本人はこの形式が嫌いなんでしょうか?
 一見、黒いただの箱なので機械というイメージからは遠ざかることは否めません。いわゆる上等な身なりではない=安っぽい=オモチャ的というような思考回路が成立してしまうのでしょうか、どうも日本人の感性には合わなかったようです。
 しかし、間近でよーく観察すると実にシンプルで合理的なカメラであることが解ります。
 これは勿体ないことをしたような気がします。日本のメーカーもぜひ挑戦してもらいたかったですね。
 あるいは単玉 でこのカメラのような解像を出せるレンズ技術がなかったのかもしれません。
 私の作例で、「野良の親分」2点は曇天の日陰で、絞り開放(f.9)、「電線」は快晴の朝で絞り最小(f.16)です。
 どうですか実に解りやすいでしょう。絞りの特性を習得するには、まるで教科書のような描写をしてくれました。
 それにしてもこのゲルツ・フロンタールというレンズは、切れ味の鋭い素晴らしいレンズではありませんか。
 周辺がほんの少し甘くなる以外は全ての点で全く不満がありません。驚異的な描写力を持った単レンズですね。
 特に今回お貸しいただいたものは終盤のモデルのようで非常に完成度の高さを感じました。
 猫の2点は最短撮影距離1mとギリギリまで寄って反射式ファインダーを覗きながらの撮影でしたが、何とファインダーでの見えと全く同じフレームで撮れています。予想ではパララックスで多少はずれているだろうなぁと思っていたのですが・・・。
 シャッターのフィーリングなどさすがツァイス、ゾクッとするようなメリハリのあるいい音を発して切れますよ

2003.1.20

 今回の作例は、「アグファAPX100」というフィルムをD-76で標準現像したものを、CanoScan D2400Uでフィルムから直接スキャニングした画像です。

2003.1.20

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