CLASSIC-PAN 200というフィルム

 つい先日、コニカ・ミノルタ社が写真事業からの全面撤退を発表され、われわれ写真ファンにはガックリの激震が走ったのですが、今年は始まったばかり、この分だとまだまだびっくりすような事象が起きるでしょうね。
 このことで、日本に於いて銀塩フィルムを供給してくれるのは唯一フジフィルム一社になってしまったわけで、そのことが何より寂しく悲しいこととなってしまいました。
 フジフィルムとて、2月の製品の値上げで売り上げの落ち込みを凌ごうとしておりますが、この先の環境は決して明るいわけではないので、会社としての赤字が続き、経営の足を引っ張るような事態が続けば供給を続けることが困難になることはハッキリ見えています。

 昨年からここで、海外で細々と生産されているいくつかのフィルムをご紹介しているのも、そんなきわどい状態にある銀塩フィルムを少しでも知っていただき、海外には結構いろいろなフィルムがあるのだナァと、頭の隅にでも記憶しておいていただけたらと言う気持ちで続けているものです。また、わたしが写真機のご紹介をするときに度々使用しております中国製フィルムの「ラッキーSHD100」は日本でも購入が出来るようになり、我々にとって小さいながらも光明が見えてきたような感じもしています。


 ということで、今回はドイツ・クラシックフィルム社の「CLASSIC-PAN 200」というフィルムをご紹介いたします。このフィルムの製造所はよほど小規模なのか、あるいはボクが勉強不足なのか、まったくその存在さえこのフィルムを手にするまで知りませんでした。で、実際にこのフィルムをよく観察すると、実に手作りチックで小さな小さな工場(こうば)で作られたことがよく分かりますよ。
 上のタイトル写真からもお判りのように、化粧箱にすら入っていません。ポリケースにフィルムがポンと入っているだけ。パトローネ自体もどこかのリサイクル品でもあるかのように赤と黒の2色で印刷された簡便な上質紙シールが周りに貼られただけのシンプル極まりない体裁で、もちろんDXコードなどは及ぶべくもありません。

 さて、このフィルムを企画・製造した人物はいかなる理由で「クラシックパン」と名付けたのか、我々はクラシックを古典的なという意味でとることが多いのですが、「最優秀・超一流」という意味もクラシックにはありますね。以下に試写をしたモノを並べましたのでご覧ください。はたして、最優秀な写りをしてくれるのか、それとも昔の乾板写真のような写りなのか・・・・?

 

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 いかがでしたでしょうか、web上の表示で詳細な解像をご理解頂くのは無理なのですかが、おおよその感じはお判り頂けると思います。どのコマを見ても中間調をきめ細かく出そうという意図はさらさらないようで、かなりぶっきらぼうな絵になります。私の第一印象では銀塩粒子のツブツブが非常に大きいと感じました。そして、その銀を含ませた乳剤がフィルムベースにたっぷり乗っている感じがあります。それは指で触っても分かりますが、現像すると焼き落ちた銀が液の中にドッと落ちます。いまどき、原材料をケチらないでしっかりした製品に仕上げていることに好感が持てましたが、はたして、このような偏った写り方をするフィルム、アクロスの精緻さに慣れた日本の人々にはどのように評価されるものやら・・・。

 

2006.1.25

 

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