ちょっと厄介なムスク

さて本題のMUSKだがフタを開けると電池が抜いてあった。
これは前のオーナーか時計屋さんが電池の液漏れで機械を傷めないようにするための
措置なのでもしかすると動作する可能性大です。
壊れてしまった時計ではこんな無駄な作業はしませんからね。
それではストックのサイズ違いの電池を幾つか用意して何番が適合するのかを見極めましょう。


↑ この時計は2007年の4月製造のものらしい・・・
電池はSR626SWがドンピシャではまります。
さて、これでひっくり返して秒針が動いていれば超ラッキーということになるのですが・・・



↑ なんと、秒針がカチカチと動いているではありませんか!
これは超お買い得と喜んだんですが、時間を合わせようと竜頭を引いて
12時に戻したところ、なんと写真のように長針と短針が合致しないの!!!
ナニ、コレっ!?
こんなヘンテコなトラブルは出会ったことが無いわ。
うぅ〜ん、そうかな〜るほどね、これが105のワケだったのね。
しかし、この故障、どうやって治せばいいのでしょ。
時計入門者にはこんな修理は無理だわ。



↑ しかし、ここで簡単に諦めちゃうんじゃ何の学習にもならないわ。
殺してしまったところで105だしね、ベルトだって転用できるんだから
やれるだけは突っ込んでみましょうね。
で、この針ずれトラブル、ウラ側からではどうにも出来ないのでオモテに回る方法を
見つけ出しましょう。
時計修理の場合、文字盤側行くには必ず竜頭の心棒を抜かないと辿り着けません。
この竜頭を抜く「スイッチ」はそれぞれの機種・メーカーによって千差万別で
中にはそのスイッチが見つからずに諦めざるをえないものも幾つかあります。
この時計は実に簡単に見つかりました。
黄色矢印の先端の0.2ミリほどの凹みがそのスイッチでした。
これを針の先で押し込むと竜頭が心棒ごとスルッと抜けます。

↑ これで文字盤側へのアクセスが可能になりました。

↑ ここからは「手動」で各針を個別に動かして調整します。
電池を抜いてあればモーターに負荷が掛かりませんので安全に作業できます。
12時の位置に長短針を合せて、そこから分針だけを動かして時針が正確に
追随してくることを確かめたらオッケーですね。

↑ 初心者がいじるにはちょっとドキドキものの整備でしたが、
これでまた一つスキルアップ出来たのかもしれません。

次はそろそろ電池式クォーツはお休みして、純然たるゼンマイ手巻き式の
アナログ時計の中身を覗きにいってみたいですね。


2013.4.30

トップに戻る  一覧へ戻る