Canon FD35mm 1:3.5

キヤノンFD35mmレンズのカビ取りを試みる

1

前回、FDズームレンズの35-70mmの手入れが上手く行きましたので、今度はカビでうっすら白い幕が出来ているFD 35mmレンズのお掃除を試みてみます。

前から後ろから光に透かしたりして覗いてみますと、どうも前群の方が侵されているように見えます。なので、とりあえず前から外していくことにいたしましょう。
最前端のネームプレートはカニ目の穴がありませんので、円形のゴムブロックを使います。
このゴムブロックはホームセンターなどでいろいろな径のものが売られていますので、数種類用意しておきます。
もう、かなり古いものなのでフィルタースクリューなどに埃が詰まってしまって、ゴムブロックを強烈に押しつけて回そうとしても頑として固まっていて廻りません。
無理をするとこのプレートはプラスチックで出来ていますので割ってしまいそうですので、ここは浸透潤滑剤を極々少量染み込ませて10分ほど放置します。これでスルリと廻るようになり楽に外すことが出来ました。

2

今度はフード取付用のリングを外していきます。矢印の3本のビスを抜きますが、位置確認はしなくてOK、ちゃんと偏心した位置に穴がありますから再組立の際はその位置に穴を合わせれば元通りになります。
この辺の作り方は、再分解を前提にした設計かと思われますがなかなか親切(?)に作ってあります。

フードリングを取り去りましたら、いよいよ次に最前端のレンズを外しましょう。これは直径32ミリほどのカニ目つきリングで固定されていますから、専用工具で簡単に外せます。

私はこのような小径のカニ目リングには100均ショップで売っている「先曲がりラジオペンチ」を使用しています。もちろん、オリジナルの状態ではカニ目の小穴にペンチの先端が入りませんのでグラインダーで研ぎ削って鋭利に加工します。

4

これでどうにか2群目にアクセスできるところまで来ました。クリーナーを付けた綿棒で中のレンズを拭いてみますがほとんどクリアーになりません。
これはこのレンズの裏側が問題のようです。仕方がないのでさらに深入りしてみましょう。

写真機やレンズの整備は必要以上に突っ込んで深入りしていくと、私のような奴シロートは返って症状を悪化させてしまったり、最悪、引き返す道を見失ったりしてしまいます。これでは、何のために開けたんだか無意味となってしまいますのでギリギリのところで済ますよう心掛けています。

5

2群目を外すためには、またこの矢印の小ビス3本を抜きます。
ビスを取り去りましたら、受け台とフランジ面がピッチリ癒着したようにくっついていますので、細めのマイナスドライバーなどでゆっくりこじると、パコッと外れるはずです。


6

これで2群目の前後と後群の前側の手入れが出来るようなりました。
うっすらした白膜はクリーナーで落ちますが、カビの菌糸はそれでは落ちないことがありますので、その場合はオキシドールを塗布してしばし放置しておくと簡単に菌糸を除去できます。

さて、これでスッキリクリアーなレンズに回復しましたので、元通りに組み戻していきましょう。

このレンズにはご覧の通り、樹脂部品が多用されていますので、ビスを締める際はほどほどの締力で止めることが肝要です。力任せに締め込んでしまうと樹脂材が割れてしまったり、ネジ山を壊してしまいます、くれぐれも注意して作業を進めます。

7

これで今回は終了となります、作業前より症状が悪化せずに一安心と言うところです。ヨカッタ・ヨカッタ・・・

私は写真機やレンズの整備を行うときはご覧のように必ず使い古しの白いタオルを敷いてその上で作業するようになりました。
以前は緑色のゴム製マット上で行っていたのですが、それだと極小のネジやバネが跳ねて飛んだ際に、必ず行方不明なってしまって・・・・
それに白いタオルだと小さなネジ・部品が落ちでもすぐに居場所が分かりますからこの上なく便利。みなさまも一度白タオルをお使いになってみてはいかがでしょうか。

あまりに汚れがひどかったレンズだったので、いきなり整備から始めてしまい
その汚れがどれほど写りに影響していたのかが分からないこととなってしまいました。
この際は仕方がないので整備後の結果を試写があがり次第、またここに掲載したいと思います。
今回も、ご覧下さりありがとうございました。

2008.6.24

一覧へ戻る