Microflex

英国のモノ作りを味わう
  20代の頃は、一眼レフに安い方の標準レンズばかりを着けて写真を撮っていました。標準レンズって現在でもそうですが、アレ、なんで安いのと高いのの2本立てなのでしょうねェ?明るさにしてたった1段の差しかないのですが価格は倍以上違いますね。あの1段にあれほど高価になる意味がどれほどあるのでしょうか、うぅ〜ん、分からない、謎だ!
 僕が当時、安い方を使用していたのは、単にお金がなかったからであり本当なら明るい方を選びたかったのは山々です。しかし、当時はなんとなく明るい方のレンズはプロ用みたいな一線が暗黙のうちに形成されていたことも一因としてありましたネ、今でもそういう傾向があるのかナァ〜・・・。「オメ〜らみたいなドしろーとが、そんな高いレンズ着けて、使いきれんのかヨ?」的雰囲気がありましたよねぇ。
 しかし、よ〜く考えてみればこれはまったく逆で、ドしろーとこそ明るいレンズを使うべきモノですよ。なぜならば露出が厳しくなった場面でも1段の余裕があれば、1/30秒でしか切れないところでも1/60秒でいけるじゃないですか、この辺のスローになってくると1段のアドバンテージは仕上がりに大きく影響しますからね。まぁ、簡単に言ってしまえばドしろーとさんは技術が未熟な分を機材で補ってもらいましょうということです。半面、プロの方々やベテランさんは不十分な機材でも与えられた条件で一定レベル以上のことが容易にこなせてしまいますから、この標準レンズのことにしたって暗い方のレンズでしっかりした「作品」を生み出せてしまうわけですよね。

 ところで、一眼レフの普及型標準レンズといえば、大抵がf1.8。これは普段、僕が慣れ親しんでいるレンズシャッター機や蛇腹写真機からすれば、相当な明るさのレンズで、たまにミノルタSRT101などを持ち出すと2段も3段も速い速度が選べて歓喜しますね。
 いまさらSRT101を使って歓喜するというのも甚だ時代錯誤ですが、普段から開放がf3.5とか2.8に首の根本まで浸っている身としてはそんなことで歓喜できるのです。皆さまだったら、きっとこの気持ちを理解してくださいますよね。

 さて、レンズシャッターの35ミリカメラなどですとf2.8辺りのレンズを載せたものが多いのですが、二眼レフとなるともう1段暗くなってf3.5というのが標準的な通り相場、中には希にf2.8の大目玉をギョロッと光らせたローライフレックスなどという超高級カメラもありますが、そんなモノは存在を知っているだけで、現物を見たことも触ったこともございません。
 ということで、今日もまたチト珍しい二眼カメラがいらっしゃいましたので、これを持ってブラブラ出掛けましょう。珍しいと言っても出生が珍しいのであって、レンズは案の定、世界標準(?)のf3.5が填っています。
 そのカメラのお名前は「マイクロフレックス」、なんとなんとわざわざ遠いイギリスよりお越し頂きました。と言っても僕の所には東大阪市在住のお友達であるSCRさんの所からお借りしてきたモノなんですけれどね。
 しかし、今までにいくつかの英国製カメラを触らせていただきましたが、二眼レフはこれが初めてです。
見た目とか持った感じはローライコードと大差がないというかほとんど同じ様でイギリス流のオリジナリティを感じることは出来ませんね。50年代に数多く出現した日本の二眼レフもほとんどがこれと一緒でズラッと並べて5メートルも離れたらどれがどれだかサッパリ区別が付かなくなるでしょう。逆に言えばそれほど本家本元は完成度が高かったと言うことになるのでしょうか。

 それで使ってみての操作性などは、特異な部分もなくまったく普通にスムースに扱えます。それぞれの可動部はちゃんとした部材をちゃんとした組み方で作られていて無理をしている感じがどこにもありません。「冒険」とか「意欲」というようなイメージはこのカメラからは一切沸き上がってこないと言えばご理解いただけるでしょうか。ただただ質実に誇張無く、謹厳に作られた、そのようなプロフィールのカメラです。
 さぁ、それではどんな絵に出会えるのか、早速写真を撮りに出掛けましょう・・・。

2005.10

 

Microflexでの作例です。

以下の写真、Agfa APX100をND-76で標準現像
Canon D2400Uでフィルムを直接スキャニングした画像です。

1. まずは最短から・・・
ドッチリとして線が太い感じです(5.6)

2. これも最短、f8ですが深度浅いです。

3. 11まで絞るとさすがにパキンと・・・

4. 輝度差の激しいところではこんな感じ

5. f8〜11あたりは非常に安定しています

6

7

8. 僕はこの3枚の絵のように開けたときの分厚い重厚な感じが
このカメラの美味しいところではと思っています。

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