・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・九州編(福岡県を除く)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


平戸の狛犬個性のあるワンコだらけ
(投稿者:610さま

平戸は海賊が跋扈した男のロマンが花開いたところ。
ここから朝鮮やルソン安南カンボジアなどまで船で押しかけていたところだ。
400年前は西欧や大陸の文化の窓口としても栄えた。

カトリック教会が大手を振っていて、
神社は宮司の居るようなところは一切ない。
しかしすごく個性のあるワンコだった。

僕は紐差のでかい教会の入り口で目ぱちくりしているあのワンコが
まるで長崎で処刑された「日本二十六聖人」の中の少年の姿と重なるような気がした・・・・


上中津良町・白岳神社

お社は無人で猫が一匹いました。どの社も無人で寂れています。

阿吽とも腹回りのボリュームや丸みなど、石工さんの仕事がじつに丁寧です。

遠くを見つめる大正六年生まれのこの子の瞳には
あの日、海を隔てた長崎から上がるキノコ雲を見ていたのだろうか


水垂町・素盞鳴(すさのお)神社

この地方のワンコはみな前足の踏ん張り方が独特ですね。
顔の表現が素朴ですが、決して恐くないし、いいですね、とても癒されます。

海に面したこれ以上無い最高のローケーションですね。
この子、毎日この海を眺めながら、何を想うのか・・・・


川内町金毘羅神社(鄭成功生誕地です)

金比羅宮の昭和53年というのは御影石の磨かれた綺麗な石に書いてあります。
その上のワンコの背筋の精悍さが台湾を独立させた
鄭成功の意思を表しているようにも感じました。
ワンコはもっと古い時代のものか?それにしてはそれほど古くもないし・・・
実にユニークなお顔でしょ?
ここは鄭成功の生家ですからその跡地が神社になったのでしょうかね。

鄭成功についてはコチラ

昭和五十三年生まれのまだまだ幼犬ですが、こんな個性的な犬を
彫り出せる職人さんがまだ昭和の後半には居たんですね。
左右で互い違いになった犬歯のアイデアが素晴らしい!


紐差・素盞鳴神社
(紐差教会の真下というか入口です)

この子が610さま曰く、まるで長崎で処刑された「日本二十六聖人」の中の少年の姿と重なるに見えたワンコだっ。
本当に顔はよく擬人化され、それも少年の面影そのものだ。
こりゃぁもう狛犬じゃなくて「ペット」ですね、それほど可愛らしい!
どんな石工さんが彫ったのか、いいブッ犬を拝見すると、いつもそっちの方に興味の主眼が。
たぶん、相当な子だくさんで子供好きな人だったのではと想像してしまいます。
いいなぁ〜〜、これは・・・うん、実にいいです。


平戸市役所入口のオランダ橋(300年前のアーチ石橋)横の
三角州の端っこの神社

これが平戸で最初に街中で見かけたワンコです。安政五年と書かれていたと思います。

この子たちはモンク無しにスバラしっ!
この造形には参りました。
お口の裂け方が大胆だけど、それでお顔のバランスが崩れちゃっていないところがスゴい。
また、こんな前足の付け方も初めて見ました。
まるで甲状腺がんでも患ってしまったかのようなノドの膨らみも強烈な印象。
これは大発見ものですね、いやぁ〜、スゴい。

2012.3.8

熊本人吉市・青井阿蘇神社(投稿者:610さま

生息地:熊本県人吉市上青井118

北側から南に本殿、廊、幣殿、拝殿、楼門、五棟一連の御社殿は、
相良20代長毎(ながつね)が江戸時代はじめの慶長15年(1609年)から
18年の4ヵ年にわたり造営したものです。



本殿はじめ一連の御社殿がすべて同時期のものであるということは
全国的に見ても大変貴重なもので、
平成20年6月9日に九州内では55年ぶり、県内では初となる国宝に指定されました。
つづきはこの下の写真をクリックしてご覧ください。

2010.3.3

熊本人吉市・老神神社(投稿者:610さま
生息地:熊本県人吉市老神町949

 古くもないし特に特徴はありませんが正面から見た顔に愛嬌があります。こじんまりとした社ですが本殿は藩主相良一族の産宮だそうです。本殿は寛永5年(1628)建立、寛永15年(1638)改築。
 小ぶりな本殿の暗い軒に何か見えるのでストロボを使ってみたら漆塗りの梁の上にこっそりと一対の天邪鬼が居りました。
 
本殿は寛永5年(1628)に藩主・相良長毎とその子頼尚により、相良氏一族の産宮として再建されたもので、寛永15年(1638)改築されています。社殿は小規模ながら建築様式、小壁、欄間の絵画彫刻に桃山時代風の豪華な手法が残されているそうです。(610さま・談)

老神神社、610さんご自身のご感想
●狛犬としての仕事ぶり度 ★★★
●狛犬としての個性度   
★★★
●癒され指数       ★★

●思わず笑っちゃう度   
★★
●奉納日 
昭和八年
●作者名 一武村(今はその町名はありませんが近くです)
●撮影機材 PENTAX Kx


  これ、いいじゃないですかぁ〜・・・。とくに吽くんの無表情さ加減がすこぶる可愛い! また、鼻下のお髭がバツグンにオモシロいし、阿さんの口の中がスゴいことになっているし、そして吽くんの股間もね。
 昭和生まれの割には古ワンコの特徴をいっぱい持っていますよねぇ。「思わず笑っちゃう度」は私ならこのお顔だけで満点の5点あげますけどね。
 軒下の人形は「天の邪鬼」なんですか!?こちら関東では軒を担いでいるポーズで乗っていますので単に「力士」なんて言う場合もあります。(管理人)



2010.3.2

熊本県玉名郡和水(ナゴミ)の菅原神社(投稿者:610さま

1月の連休突入の土曜日、友人の年賀状に妙な一言がありましたのでそこに行ってきました。
何と狛犬と人が一緒、しかも一方は女性と仔狗2匹。
反対側はワンコが人間に食らいついている。
ちょっと話が込み入るのと知らせてくれた友人に謝意を表して
ぼくのHPの中に整理して格納したいと思います。
本来なら「狛犬のキモチ」に投稿すべきところですがこのあたりの歴史的背景とも
絡めながらお話をして「菊水=和水」のお披露目もしたかったのであります。
ちなみに私の先祖は横を流れる菊池川の源流、「菊池水源村」の庄屋をしていたのです。
そういうわけで狛犬のキモチには長文すぎますので勝手にまとめました。(610さま・談)

 上の写真をクリックしてください。
610さまのギャラリーへと飛んでいけます。

2011.1.13

熊本 玉名市月田菅原神社(投稿者:610さま
生息地:熊本県玉名市月田

 先日、撮影に失敗していた「終戦狛犬」を取材成功しました。社は100段の階段を登りつめた所にあります。一の鳥居の両脇の石灯篭の頂上には小さな狛犬が花を抱えて立っています。



 さて山頂の拝殿前の狛犬です。昭和20年10月15日の奉納です。敗戦2ヶ月後と云えば、この日に軍隊の旧日本軍の組織が解体されて軍人は階級返納で平民に戻った日。またこの日、治安維持法が廃止されました。
 台湾の引渡調印式もこの日。この狛犬は敗戦色濃い時期に2百数十万人もの兵士の死を悼み弾避けを願って発念して作られたのかもしれませんね。この山村の数少ない住民たちにも赤紙は何通も届けられた事でしょう。
 もうこのような災難や悲劇が繰り返されませぬよう祈っております。
(610さま・談)

 戦地に送った息子の無事をひそかに祈ったものでしょうか。
宮本繁と言う人は奉納した人のお名前でしょう。
神主や村人の名前なども一切ありませんでした。

菅原神社、610さんご自身のご感想
●狛犬としての仕事ぶり度 ★★★★★(まさに平和祈願)
●狛犬としての個性度   
★★★★★(特段の特徴はないものの天を仰ぐ姿が素晴らしい)
●癒され指数       ★★
★★
●思わず笑っちゃう度   
ーーー
●奉納日 
昭和20年10月15日(敗戦から丁度2ヶ月後)
●作者名 不 詳
●奉納者  宮本 繁
●撮影機材 Pentax Kx


 トップの写真、わぁんわぁんと悲しみに溢れ、この2頭は泣いていますね。なにがそんなに悲しいのでしょう。棲息場所が熊本であれば当然のこと、数ヶ月前に起きた隣県のアノ地獄は承知でありましょう。610さまがまとめでお書きのように、もう2度と泣いた狛犬などが奉納されぬよう、我々は心しなければいけませんね。
 そういう意味で、このワンコ達には特別な想いが込められてしまったことは間違いなさそうです。(管理人)


阿の口中の動く球の手前に舌が前歯の上まで巻き上げております。
それにしてもなぜ前回は写真に写ってくれなかったのか?
よほど僕の操作が悪いのでしょうね。


この作者様のノミの切れ味は見事ですね。毛並みの表現なども非常に深くてシャープ!
レポートにお書きのように「口中」の彫り込みがエラいことになっている!
遊動玉の削りにもまして、やはり舌の起こしで驚異的なノミ使いの技量を見せてくれています。

2011.2.7

佐賀市大和町 弁財天・天満宮(投稿者:610さま
生息地:佐賀県佐賀市大和町川上

 佐賀大和インターチェンジの一つ東側が東脊振インターチェンジですぐ南は弥生時代の最大の環濠集落址「吉野ヶ里」このあたり一帯も古墳などふんだんに見受けられる所です。ヤマトインターチェンジを降りて直角に交わる県道48号線を西に2km程も進んだ田園風景の小さな集落の中に「弁財天と天満社」が合祀されていました。

 

 大きな狛犬一対は昭和7年に奉納されていますが佐賀県では岩にかけのぼる、あるいは駆け下りる形態の狛犬が多いようです。その手前の小振りな一対が肥前狛犬と呼ばれる前肢とお腹の下を彫り残した簡素で頑丈な独特な形式の狛犬です。台座には水車を動力とした大きな石臼と思われる円盤状の大きな台座を敷いてあります。


 この沢山の窪みに樫の木などの歯を打ちこんで水車の回転を直角に伝達するハスバ歯車形式だったのではないかと想像します。

 その肥前狛犬さんを見たら誰だって可愛いなぁと頭を撫でてやりたくなるでしょう。大きなアーモンドの様な目玉にはしっかりと瞳が陰刻されており阿さんは左右の頬にくっきりと深くえくぼが彫り込まれています。吽さんの閉じた口からははみ出した犬歯が左右に1個ずつ見えています。
 時代は判然としませんがおそらく400年ほどの年頃であろうと推測します。

弁財天・天満宮、610さんご自身のご感想
●狛犬としての仕事ぶり度 ★★★★★
●狛犬としての個性度   
★★★★★
●癒され指数       
★★★★★
●思わず微笑む度     
★★★★★
●奉納日 江戸時代初期〜中期?
●作者名 ーーー
●撮影機材 PENTAX Kx

 こんなときなので、この古代狛犬に癒されると確信しています。日本人はどんな辛い時にも、いや辛い時こそ笑顔ではね飛ばすのさ!
 今日、スーパーで「大紀元時報」という中国の「法輪会」という反政府系の新聞を中国語(簡字体)と台湾語(繁字体)バージョンで貰ってきて読んでおりますが彼らが新聞で驚いて伝えているのは、16歳の少年が10日ぶりにおばぁさんと見つかった時に食べ物を貰うよりも中のおばぁさんを助けてくれと云ったとか、僅かな食べ物を静かに列を作って待っているとか、警官が13名も殉死したとか、中国人研修生を20名受け入れていた会社の重役が20名を安全な部屋に避難させ自分はそのあとで家族を助けに降りて行って水没したとか・・・。

 戦後の日本の復興には日本人の人間性そのものが一番の力になったのだなどと書かれています。こそばゆくもある言葉ですが、今日も炊き出しのラーメンを待つ人たちが「あ!○○さん御宅はどうだった?」「流されてだめだったけど元気だよ」「そうだよね、命が残ったんだからね」
 ラーメンのボランティアさんがそれを聞いていて「元気を貰いに来たようなもんです」・・・・泣けてきますね、これが日本人。
 きっとこんなやさしい狛犬の居る故郷が心のどこかにあるんだと思います。大震災、津波、原発事故すべての犠牲者様に深く弔意を示しつつ、災難を食いとめて一日でも早く復興されますようこの狛犬も見守っていると思いたい。(610さま・談)


 抱きつきたい、抱きつきたい!こんな可愛い犬が400年も昔に・・・!?
なんという造形のセンスでしょう。こんなのが佐賀にはゾロゾロ出てくるんですか?ちなみにご自宅から、この辺りまでどれくらいの時間で行けるのでしょうか。3時間前後なら通い詰めちゃいますね。肥前狛犬というくくりがあるのでしょうか、これ、多いに興味を持ちました。今後もぜひ、機会がありましたらご紹介くださいませ、貴重な犬のご投稿、ありがとうございました。(管理人)

2011.3.29

佐賀市西与賀町の八龍社(投稿者:610さま
生息地:佐賀県佐賀市西与賀町大字厘外

  肥前狛犬としては背丈が高い方に属しますが四肢の間を彫り残す特有のデザインです。佐賀特有の水田地帯のクリークに取り囲まれた小さな社で狛犬さんの顔は少し腫れぼったい一重まぶたに三日月眉がやさしい笑顔です。胸の良辺りまで垂れた布のようなものから尼さんの被り物を連想します。(610さま・談)

八龍社の狛犬、610さんご自身のご感想
●狛犬としての仕事ぶり度 ★★★★★
●狛犬としての個性度   
★★★★★
●癒され指数       
★★★★★
●思わず微笑む度     
★★★★★
●奉納日 江戸時代初期〜中期?
●作者名 ーーー
●撮影機材 スクエア画面はBronica ECTL II
      ライカ版は EOS1000 28-105ズーム


 前回の大和町弁財天に引き続き、コチラも更に光ってますねぇ!胸元からの前肢の出し方をどうしたらいいのか、このコマイヌにはその工夫の跡がアリアリでとっても興味を惹かれます。また、お顔の造作にも「コマイヌってどんな顔してんのさっ?!」というような石工さんの迷いがストレートに出ちゃっていて、もう異次元の動物が誕生しちゃってますねぇ。
 まだまだ探せば、この犬のような非常に珍しいブッ犬が日本中のそこかしこでひっそりと暮らしているんでしょうね、ボクらコマイヌ探検隊の励みになります、このようなワンコを探し出して来て下さいますと・・・・・。
 3枚目の写真、後ろで背中向けている小ちゃなワンコ、あれも大層気になりますね。(笑・管理人)

2011.4.8


野辺の肥前狛犬ハッケヨイヤーノコッタ
(投稿者:610さま

もうこれ以上はないかなぁ…と思ったのが昨年柳川で見つけた小さな狛犬さんでしたが
この日、最初にあの小さなわんこを撫でまわして佐賀に行ってこの出会いでした。
まだまだ感動の狛犬さんが隠れているのかなぁ・・・

今回ご紹介するのは佐賀市西与賀町周辺で見つけた狛犬のいる祠ですが畑か田圃(休耕中ではっきりしません)
の中の少し土を盛り上げた所に「大権現」と彫られた石塔が祭ってありまして、
その前で天を仰いだ阿形とうずくまった少し小さな吽形と思われる狛犬が対峙しています。


この子達の「実態」が判ってしまったら
おそらく重文は間違いの無いところ、
もしかしたら「国宝級」かも・・・・・

いやいや、そんな騒がしい目に遭わすことは
この子達の幸せではありませんね
この先、100年も200年もこの野辺で相撲を取って遊んでいて下さい

詳細写真とレポートはコチラです

2011.4.11


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