R1s

25mmで30mm、そしてさらに24mm

 リコーはやっぱり面白い。
 何年、何十年たってもリコーの社是は脈々と生きているところが凄い。
 普遍とかオーソドックスとかは嫌いなんだね。
 Rocohflex以来50数年、その間、主任設計者は何代か代わったはずだ。先輩達が突飛なアイデアに基づき創意工夫に心血を注ぎ、アイデア山盛りのよく写るカメラを、大衆に手の届く価格で作るスタンスは後輩の設計者に確実に引き継がれている。
 このHPにそぐわない新しいカメラで恐縮だが、最近では、このR1sが面白い。
 パトローネと同じ25mmの厚さで作ろうとしたアイデアも凄いがそれを本当に作ってしまうところがリコーらしい。
 以前、HI-COLOR35の所でも書いたが、このカメラも持ち歩いているだけで楽しい。
 通常の焦点距離は30mmでこれでも充分広角なのだが、パノラマスイッチを押すと「何だ、これで満足できねぇのか、しょうがねぇなぁ」とばかりに、さらに24mmまで拡げれくれる。
 この方法がズーミングではなくコンバーターレンズが飛び出すやり方で、なんとも面白い仕掛けだ。
 パノラマ撮影ができるカメラはほかに何台かあるが、どれもみな遮蔽扉が上下から飛び出してインチキ画面 を作り出しているだけで、こちらとしてはなんだかバカにされているようで使ったことはなかった。しかしこのカメラでは、たまにパノラマにして遊んでいる。
 使ってみると解るがこのレンズはとてもコンパクトカメラとは思えない精緻で透明感のある描写をしてくれるので、とても気に入っている。
 30mmという画角は余分な物が写り込みやすく結構気を使うが、最短で35cmまで寄れるので思い切り被写体に近づきテーマを絞ることが出来るので、かえって面白い絵が出来ることの方が多い。

 今、リコーの設計室ではどんなアイデアのカメラが図面になっているのだろうか。デジタルカメラ一辺倒の昨今だが、リコーには今後もアイデア溢れる優秀なカメラを造りだしてくれることを期待したい。

 このサイズで何とブライトフレームを伴ったファインダーが奢られている。
 お陰でファインダーは非常にクリアーで
見やすい。近接では、35cmまで寄れるので明るく見やすいファインダーは有り難い。
 スローは2秒まで切れるので、暗所でストロボを発禁にして使うと、コンパクトで撮ったとは思えない雰囲気のある写真が撮れるのも気に入っている。メモ用にも作品用にも使えるオールマイティないいカメラ。

ビュッカーさんの報告

Ricoh R1sを使ってみました

1
真夏の日比谷公園でのスナップ。強い逆光だったので、日中シンクロで撮らせてもらった。
コンパクトカメラの泣き所か、この内蔵フラッシュは全域までカバーしきれない。
もう少し照射角を拡げて欲しい。

2
画角30mmでのフルフレームカット。見事、右端のビルを見てもわかるとおり、歪みが押さえられている。
往々にしてコンパクトカメラは、近距離の解像度はよいが遠景になると極端に解像度が落ちるものが多いが、
このカメラにかっぎてはそのようなことは心配なく、無限遠でもしっかり解像してくれる。

3
最短35cmでのカット。木陰なので、絞りはほぼ開放付近だと思うが、
アウトフォーカスのボケはかなり二線ボケ気味になる。
このカメラを使うときは、被写体にどんどん寄って画面 を整理してしまう方がよい。

 

44

 

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