FUJI FZ6 TELE (TELE Bene)

大穴的中したことありますか

 物心が付いて以来、50を半ば近くまで来たこの歳になるまで、連綿と続けてきたものは写真と同様に自動車の運転も永いことやってきました。
 16歳で軽四輪免許を取得したので36年くらいハンドルを握っていることになります。
 もちろん当時はまだ学生で教習所へ行くお金などなかったので試験所で取得したものでした。
 法令と構造は筆記試験ですから現役学生の強味で難なくパス、同じ机の左右で受験していたオジサン達は何十年ぶりの試験にすっかり舞い上がちゃって鉛筆を持った手がぶるぶる震えていたのを覚えています。あれじゃ〜多分落ちたでしょうね。
 しかし、こちらは実技試験で落っこちゃう。それもそのはず、今までに一度だって自動車の運転などしたことはないのですから。
 まっ、頭の中ではクラッチを踏み込んでギアをローに入れ、ゆっくりクラッチを繋ぎながらアクセルを踏み込むくらいのイメージはありましたが、最初の試験では運転席に座ったとたん、今度はこっちがオジサン達と同じように手足が震え脳内がきれいに真っ白になり500mも走らない内に教官から失格を命じられる始末。
 そんなこんなを2度3度と繰り返して何とか試験を通過したのですが、もちろん両親には内緒。既成事実を造って事後報告としたのです。
 当然のこと、父親は烈火のごとく怒り狂って鉄拳の2、3発は覚悟で取得したての免許証を突き出したのですが、事前に許可を得なかったことを諫めただけで、それどころか心持ち微笑んでいたようで拍子抜けしましたね。
 今になって思えば子供だ子供だと思っていた息子が、いつの間にか運転免許を取ってきたことに少しばかりの成長を感じていたのでしょうか。しかし、母親は大層心配だったらしく困惑しきりでしたね。当然ですよね、16歳では万一の場合に社会的責任など取れるはずもありませんから。
 現在の運転免許試験には「構造」という試験が無いらしいですね。聞いた話ではかなり昔から無くなっているらしいのですが。
 どうして止めちゃったんでしょうね、自動車の中身なんてどうでもいいことなのでしょうか。
 エンジンはどうやって爆発して回転力を得ているのか?爆発して過熱したエンジンをどうやって冷やすのか?ブレーキの仕組みは?内輪差って何?・・・全てはどうでもいいことなんですかネ、エアコンの効いた室内でCDを聞きながらナビゲーションシステムの案内でドライブが出来れば。
 これじゃぁ〜、カメラとおんなじダァ〜・・・オートエクスポージャー・オートフォーカス・オートロ−ディング、何一つこちらの能力は必要としない!
 もっとも近頃の自動車はボンネットを開けると、エンジン部がカバーですっぽり覆われていて「シロートは見るんじゃネェ〜ヨ、ここはヒミツなんだかんネ」という具合でプラグの点検すら出来ないようになっていますね。
 給排気がマイコンで制御されているのでこちらも何が何だかサッパリ解らないのでありますが。
 というわけで近頃は自動車にも触れなくなってしまった私ですが、かといって旧車に乗るのは排ガスの問題が有るので憚られるし、ここはやはり旧カメラを愛でることで我慢することに致しましょう。

 と言うことで。今回のカメラは「FUJI FZ6 TELE」。1989年製のものすご〜〜く面白いプラカメ。
 巻き戻しレバーがポロリと折れていて埃だらけ、どう見てもゴミ寸前のコイツがキタムラのジャンク箱の更にその下、フロアーに投げ出してあった段ボール箱の中に¥50のラベルが貼られて転がっていました。
 ということは一応売り物なのかな?
 「ジャンク箱にも入れて貰えないのか、キミは・・・可愛そうに」と連れて帰って来たカメラです。
 「1989年製?オイオイ、どこが旧カメラだよ、話が違うだろ!」なのですが、コイツが実に面白い!このような珠玉の名玉(?)をお伝えするのもこのHPの役割と勝手に考え、ご紹介しますね。

 このFZ6、それこそ「AE・AF・オートロ−ディング???何にもやらせてくんねぇじゃんかヨォ〜」というユーザーの声がフジの商品企画部に届いたとは思えませんが、人が持つ光を読みとる能力を100パーセント要求してくるカメラなのです。
 なぜかと言えば、AEもAFもオートロ−ディングも何一つ付いていない!おまけに内蔵されているフラッシュを使う場合は常時フル発光(通常、現代カメラのフラッシュは被写体までの距離に応じて光量か絞りを調整してくれます)
 そしてレンズは究極の単レンズゥ〜〜!!!
 早い話が固定焦点・固定絞り・固定速度のコテイずくめのカメラなんです。ですからこちらがカメラにあった光と距離を求めて神経を研ぎ澄まさないことには写真にならないのであります。
 どうですか、ここまで書けば面白そうなヤツだとご理解いただけるでしょ。「FUJINON LENS」とシルクプリントされた表記は伊達じゃありませんよ。


FUJI FZ6 Teleでの作例です

以下の写真は、カラーはKONICA Centuria 400を純正現像。
モノクロはKONIPAN 400をエヌエヌシー社のND-76で標準現像処理。
Nikon Coolscan IVでネガフィルムを直接スキャニングした画像です。

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