Minolta AF-S

いま、愛人と・・・

 願えば、いつかは叶うと信じ、ずぅーっと待ち焦がれていたカメラがあります。
 それが今回のテーマ「ミノルタAF-S」なのです。
「な〜んだ、当てにならないAF時代の古ぼけたプラカメじゃねぇ〜か、そんなカメラのどこがいいんだい、いってぇ〜、何を待ち焦がれていたんだ」と、今、アナタそう思ったでしょう、正直に言いなさい!
 確かに20年も前に誕生したプラカメで、スタイルだって別に、ど〜てぇ〜ことはないんですが、がぁ〜、がですよ、このカメラ、しゃべるんです。
 そう、お話が出来るのヨ。
 ど〜です、スゴイでしょ、少しは興味が湧いてきたでしょ。
 「イ〜ヤ、そんな子ども騙しの手にゃ乗らねぇよ」と思われたウイットセンスのない方とはココでお別れです、そうゆうアナタにとっては、この先の話は参考にならないばかりか、一つも面白くありません。
 ではまた来週お会いいたしましょう、ごきげんよう。(残念だナァ〜、この先が面白くなるのにナァ〜・・・)

 さ〜て、ウイットとユーモアセンスをお持ちのアナタ、お待たせいたしました、話を先に進めましょうね。
 過去にもいろいろな工夫でお客を惹き付けようとした試みはカメラでも随分見かけましたが、お話をしてくれるカメラは多分コレが最初で最後でしょう。して、どんなお話をしてくれるかと言うとですね、転ばぬ先の杖のお知らせをしてくださる。
 例えば、写真を撮ろうとしてシャッターボタンに指をかけます、すると「フィルムをお入れ下さい」と、そうだそうだ、フィルムを入れないことには写真が撮れネェ〜・・・ありがとヨォ〜。
 そして光がか細くなってf2.8、1/40秒以下の条件を露出計が捉えると手ブレを警戒して「ストロボをお使い下さい」とおしゃべりになる。まぁ〜まぁ〜、なんとご親切なカメラでやんしょ。
 しかも、しかもですよ、年の頃なら24、5歳、仲間由紀恵さんのような、すこぶる美人の方がおしゃべりになる。
 「カメラが勝手にしゃべるだけで何で美人と分かるンや?アホちゃうんカァ〜、このオッサン」と、今アナタそう言ったでしょ、正直に言いなさい、聞こえているんだかんネ。
 あのねぇ、疑うんだったらその声を聞かせて上げるからコッチへいらっしゃい。
 ・・・ねぇ〜、このお声です、もう絶対美人に決まてっる!分かったでしょ。
 なぜ、私が美人だ美人だとお熱を上げているかというとですね、このおしゃべりになる声が本物の女性の声なんです。いわゆるカーナビの音声案内のような電子合成した声ではないの。あの合成音声って嫌ですよねぇ、促音とか破裂音が必ず引っかかるでしょ。でもこのカメラの中にいる仲間由紀恵さんは、発音完璧!まさしく正真正銘、女性の声なのです。
 このカメラ、どのような仕組みでこのようにおしゃべりになるのかはサッパリ分かりませんが、こんな小さななりして、いろいろな電気構造物が入って居るんでしょうねぇ。そういう現実を直視しちゃうと興ざめになるので、あまり深く考えないことにしましょう。
 電気カメラに関して言えば、修理には手も足も出ませんし、耐久性にも限度がありますからあまり興味がないのですが、同じ電気でもこのような利用法は気が利いています、いいじゃないですカァ〜、大好きです。

 いつも一人寂しく、カメラを抱えて街をほっつき歩いていますが、このカメラが来てからと言うもの、ぜ〜んぜん寂しくなんかないの。いつも仲間由紀恵さんがお供してくれるわけだから。
 もしね、アナタが駅前留学に通っている最中だったら裏蓋に付いている言語切換スイッチを「英語」と書いてあるほうに切り替えてごらんなさい。
 そうすると今度はボン・キュッ・ボ〜ンのシャロン・ストーンが登場して「Road film」って、これまた完璧な発音でしゃべり始めます。そしたら、アナタも覚えたての英語を駆使して返事をして上げて下さい。これで英会話もどんどん上達します。ネッ、楽しそうでしょ、このカメラ。
 さぁ、そこの彼女いない歴ウン十年のアナタ、善は急げ!コレを読み終わったらすぐ中古カメラ屋さんへ突入しましょう。彼女が首を長〜〜くしてアナタが買ってくれるのを待っていますよ。

 さて、ちょっぴりマジメにこのカメラについて考察を入れておきましょう。
 このカメラ、当初は「トークマン」という愛称を着けられて市場に出てきたのです。ソニーのカセットプレイヤー「ウォークマン」が大ヒットしたんでそれにあやかったんでしょうかね。3大メーカーの一角を成すミノルタとしてはちょっと安易じゃありませんか、あまり歓迎できるネーミングではないですね。
 しかし、トークする声が「マン」ではなく「ウーマン」ですからこの愛称はおかしいと思ったのか(この場合の「マン」は、性別ではなく人間を意味したものでしょうが)若干の意匠変更をして「V & D」(ボイスアンドデートの意か)と愛称を変更しました。私の所にあるのも、この「V & D」のほうです。

 このAF-S、しゃべってくれるだけで十分なカメラなのですが、ちょっとだけ機械的なプロフィールも紹介しておきましょうね。
 AFはまだアクティブ方式ですが、ステップ数が初期のハイマチックAFなどよりも増えているのか、精度が格段に上がっていますし、もちろんフォーカスロックも出来るようになっています。
 電源は単3型電池2本で全ての作動を賄っていますので、フラッシュの立ち上がりには多少時間(6秒前後で、レディランプが点灯しますが、10秒以上蓄電しないと光量不足になることがあります。)を要します。
 シャッターも電気で動くプログラムAE(1/8〜1/625秒)のみですから、作画意図をもって撮るような撮影には不向きです。
 しかし、先にも書きましたようにf2.8、1/40秒以下の条件になって仲間由紀恵さんが折角してくれる忠告を無視(由紀恵ちゃん、ゴメンね)して、フラッシュを使わずともシャッターは1/8秒まで切れますから、結構雰囲気のある写真を撮ることもできます。
 レンズは35mm/f2.8の単焦点、3群4枚のロッコールTDの流れを汲むテッサータイプのものが使われています。ハイマチックFやSで実績が磨かれ、もう完成の域に達してしまった名レンズです。
 カラーの場合、フジカのように決して色が突出するようなことはなく、かといって、キヤノンのような沈み込みもありません。極々ニュートラル、良く言えばナチュラル、悪く言ってしまえば、あまり面白みがないということも言えます。いっそのことモノクロに徹してしまうという方向もあるかも知れませんネ。
 それでは、私と彼女の生活ぶりをちょっぴり公開しちゃいましょう。

2004.4.6


Minolta AF-Sでの作例です

以下の写真は、モノクロはKONIPAN 400をエヌエヌシー社のND-76で標準現像処理。
カラーはKONICA Centuria 400を純正現像。
ニコンCOOLSCAN IVでネガフィルムを直接スキャニングした画像です。

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